甲状腺について  甲状腺の病気  甲状腺のホルモンが増加する病気

   甲状腺ホルモンが増加する病気(甲状腺機能亢進症、甲状腺中毒症)

 血液中の甲状腺ホルモンが増えると、
  • 循環器系では、動悸、息切れ。
  • 消化器系では、よく食べるのに痩せる(10%ほどは太る例がみられますが、いずれも若い女性です)、 下痢ないし軟便になる。
  • 心療・神経系では、いらいらする、落ち着きがなくなる(小児例の発見のおおきなきっかけ)、 手が震える、疲れやすい。
  • 全身的には、汗が多くでる、微熱が続く。
  • 女性では、生理が不順になる。
  • 骨・筋肉系では、急に立てなくなる、歩けなくなる、骨が弱くなる (これは測定しないと分からないので、自覚症状には該当しませんが、 重要なので敢えてここで取りあげました。)。
  • 眼科系では、眼が飛び出てきた、目つきが鋭くなった(輝眼)。などの甲状腺中毒症状が現れます。
    上記系統のいずれかが強くでると、他の疾患、例えば心臓の病気、胃腸の病気やパニック障害と 診断されることもあります。

   甲状腺機能亢進症

  • 甲状腺が過剰に甲状腺ホルモンを産出することによって、上記のような甲状腺中毒症状が現れます。 その代表的疾患が、 バセドウ病です。
    甲状腺に‘しこり’があり、これから甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて甲状腺中毒症状を呈するのが プランマー病です。
    プランマー病は良性結節ですが、稀ながら機能性甲状腺癌もみられます。
    プランマー病の亜群として、TMNG(Toxic Multi Nodular Goiter,中毒性多結節性甲状腺腫)がありますが、 これは甲状腺に‘多くのしこり’がみられ、しこりから甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて 甲状腺中毒症状を呈します。
  • 亜急性甲状腺炎は、何らかの原因で甲状腺が破壊され、熱や痛みなどとともに一過性の甲状腺中毒症状 を呈します。
  • 無痛性甲状腺炎は、破壊される機序が分かっていないものの、数ヶ月におよぶ甲状腺中毒症状を呈する 病気としてしばしばみられます。この病気は、バセドウ病と間違われることもあります。

   甲状腺以外による稀な病気

  • 外因性甲状腺ホルモンによるもの。
    アメリカにおけるハンバーガーによる甲状腺中毒症はつとに有名な出来事で、 この場合は牛の甲状腺が除去されずに混入していたのが原因でした。本邦でも、数人が亡くなるなどの 物議をかもしたやせ薬(?)の繊之素膠嚢(せんのもとこうのう)からも甲状腺ホルモンが検出されたことは 記憶に新しいことです。
  • TSH産生腫瘍とは、下垂体に甲状腺を刺激するホルモンを産出する腫瘍ができ、甲状腺機能亢進症を呈します。
  • 妊娠一過性甲状腺機能亢進症は、妊娠初期(10〜16週)に胎盤から出るhCGというホルモンが甲状腺に 作用して甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、比較的に軽度ながら甲状腺中毒症を呈します。
  • 卵巣腫瘍をもっている患者さんの一部に、甲状腺中毒症がみられることがあります。
  • 甲状腺ホルモン不応症では、血液中の甲状腺ホルモン・レベルは高いのですが、それに身体の組織が 反応しないので殆ど症状はみられません。
Copyright(C)2006 Okinawa Kaisei Clinic All Rights Reserved.