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    バセドウ病と妊娠・授乳について

バセドウ病と妊娠
 この20年の間で、バセドウ病の患者さんが安心して妊娠、出産や授乳ができる環境が整ったように 思われますが、稀ながら‘バセドウ病の人は妊娠してはいけない、お乳を与えてはいけない’と云った 誤解を耳にすることもあります。
 バセドウ病の患者さんの妊娠に関して最も大切なことは、まずご本人が抗甲状腺剤を服用 することの重要性を理解し、適量の抗甲状腺剤にて甲状腺機能を正常化させることです。
 甲状腺ホルモン・レベルが高ければ、流産や早産の危険率は健常の妊婦さんより 若干高くなります。
 甲状腺ホルモン・レベルは、妊娠16週頃までに一時的に高くなることもありますが、 それ以降は自然に改善することが多いので、抗甲状腺剤もかなり少なくすることができます。
 バセドウ病の原因と考えられているTSH受容体抗体 (TRAb)は、胎盤を通じて胎児の方に 移行しますので、この活性が高いと、胎児の甲状腺も刺激されて機能亢進となると考えられてます。
 しかし、母親が適量の抗甲状腺剤を内服していれば、抗甲状腺剤も胎児の方に移行しますので、 たとえ胎児が機能亢進となっても治療できることになります。
 このようなことを理解してバセドウ病の治療に臨めば、妊娠や出産に際しても不要な 憶測は要らないと思われます。
 当院では、妊娠判明時から出産近くまで、必要に応じて甲状腺機能検査をおこないます。
 データはすべて開示し、担当の産婦人科の先生への情報提供もおこなっています。
 尚、出生後に新生児が一時的な甲状腺機能亢進症を発症する場合もありますが、 これも出産前にある程度の予測が可能です。

バセドウ病と授乳
 出産後、約2,3ケ月前後の間は甲状腺ホルモン・レベルは比較的に安定していることが多いのですが、 その後は悪化することもありますので、必ず検査を受けるようにして下さい。
 バセドウ病が悪化した場合でも、抗甲状腺剤のプロパジール(チウラジール、PTU) であれば、服用しながら安心して授乳ができます。
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