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  乳頭癌

どんな病気?
 甲状腺癌の中では最も多いタイプの癌で、癌としてはおとなしく、ゆっくり増殖してくるという特徴がみられます。

原因
 よく分かっていません。

診断
 触診では、‘石のような’と表される硬さを呈することが多く、他の腫瘍とは明らかな違いがみられます。小さいものは良く動くのですが、ある程度大きくなったり、できる部位によっては動きが極端に悪くなる(癌が周りに浸潤している)ことがあります。
 超音波検査では、腫瘍内のエコー・レベルは低く、辺縁は不整な形を呈することが多いのですが、大きさによって多少の違いがみられます。乳頭癌の殆どに、癌を栄養する血管が周囲にみられ、一部は腫瘍の中を穿通しているのがカラー・ドップラー法で確認できます。
 乳頭癌は、甲状腺内に転移することが多いのですが、これも超音波で簡単にでみつけることができます。
 超音波ガイド下吸引細胞診にて診断します。
 稀ながら、喉頭にまで癌が拡がり、反廻神経麻痺が疑われるまで進行して受診する場合もあり、喉頭ファイバー・スコープでの声帯の観察が必要になることもあります。
 また、気管に浸潤していることが疑われる場合は、ヘリカルCTでの検査が必要になります。

治療
 乳頭癌のある部位、個数、甲状腺内や周囲リンパ節への転移の有無、反廻神経への浸潤の有無、気管浸潤の有無や血管内の腫瘍塞栓の有無などについて詳しく調べ、最終的に手術の方法を決定しますが、甲状腺の切除術と頸部のリンパ節の郭清術(平たく云えば、リンパの掃除)が基本です。
 甲状腺の切除は大きく分けて、葉切除(甲状腺左右のいずれか)、亜全摘術(一部を残す)ならびに全摘術(全てをとる)ですが、そのいずれかを選択します。
 これに、頸部リンパ節の郭清術、頸部の大きな静脈(内頸静脈)を残す郭清術か大きな静脈も一緒にとる郭清術のいずれかを選びます。
 だいたい、このような手術で治せますが、一部は血管を付け替えたり、気管に穴を開けたりしなければ治せないこともあります。
 手術後、甲状腺全摘術あるいはそれに準ずる亜全摘術の時は、甲状腺ホルモン剤の補充が必要です。
 葉切除でも、術後に甲状腺刺激ホルモンが高くなる場合や残こした甲状腺に慢性甲状腺炎がみられる場合は、甲状腺ホルモン剤の服用が必要です。

術後合併症
 手術後にかすれ声になってむせるようになる(反回神経麻痺)、大声や高い声を出しにくい(上喉頭神経外枝麻痺)、唇や指先がしびれる(上皮小体機能低下症)などの合併症がみられることがあります。
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