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  急性化膿性甲状腺炎

どんな病気?
 世界で初めて、隈病院の宮内(現院長)や松塚らによってその病因が明らかになった病気で、細菌感染による甲状腺やその周囲の急性炎症による症状を呈します。

原因
 いわゆる先天性奇形で、下咽頭梨状窩瘻(かいんとうりじょうかろう)という胎生期の器官が遺存していることで発症します。

症状
 細菌感染が起こると下咽頭梨状窩瘻が遺存した甲状腺の部分が腫れ、痛みがひどく、発熱がおこります。また、食事をとったり唾を飲みこむと痛みが増します。

診断
 12歳以下の小児に多いようです。
 手術したのは19、30歳の2例で、2例とも左側でした。
 亜急性甲状腺炎と間違われることもあります。
 バリウムによる咽頭食道造影検査をおこなうと写真のような瘻孔がみられます。ただ、炎症の激しい時は証明されないこともありますので、炎症の消退を待って再検査をおこないます。
 超音波検査では、甲状腺内の炎症部(黒く写る部分、Hypo-echoic area)がそのまま甲状腺外に連続してみられる、という特徴的な所見が得られます。

2枚ともに矢印の部が遺残した下咽頭梨状窩瘻です。

甲状腺内の炎症(黒い部分)が右側の喉頭部にまで及んでいて,境界が分かりません。


治療
 根治するには、炎症の原因となる下咽頭梨状窩瘻を手術で摘除しなけらばなりません。  ただ、炎症の後で癒着が激しいので、反回神経などを傷つけないように瘻孔をきちんと摘出しないといけないので、かなり難しい手術です。
 
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